新型コロナウイルス感染拡大の影響は本ブログでも紹介してきましたが、

様々な経済活動の自粛、休止から大きなマイナス影響が世界中に波及しています。そのダメージはリーマン・ショックを超えるとも言われており、日本の住宅市場にも影響が出てきております。

そういった背景から、今回は現在収益不動産をお持ちの方や、不動産売却、購入をお考えの方へ向けて、現在新型コロナウイルスによる不動産業界の影響などについて、本ブログにてまとめさせて頂きたいと思います。

1、不動産価格の高騰は2019年でストップ
2、消費者による買い控え
(1)一般消費者の動向
(2)住宅ローンへの影響について
3、不動産投資・収益不動産への影響
(1)家賃値下げ・賃料回収困難
(2) 外国人入居者の減少
(3)収益不動産の価格下落?
4、買い手は狙い時か?
5、まとめ


1、不動産価格の高騰は2019年でストップ

新型コロナウイルス感染拡大前、

2019年の首都圏の新築マンション平均価格は5,980万円となり、1990年の6,123万円に次ぐところまで上昇していました。(「不動産経済研究所」調べ、東京首都圏のデータ)

高騰した新築マンションを避けて中古マンションを探す人が増え、中古のマンション価格も上昇しています。

因みに1990年はバブル期のピーク時にあたりますので、2019年の価格がいかに高騰していたかがうかがえます。

これは、2020年東京オリンピックや大阪万博の開催を控え、メインスタジアムや会場、近隣の宿泊施設などの建設が相次ぎ建築資材は軒並み値上がりが続いています。

そして、建設が相次ぐことにより、建築関係の人手不足が起こりました。

このことが、全体的なマンション価格を上昇させている原因だと考えられています。

不動産経済研究所調べ

しかし、今回の新型コロナウイルス感染症の影響によってあらゆる経済活動が停滞し、2021年までオリンピックが延期になったこと等も影響し、現時点では収束時期が見通せない為、このまま高騰化を続けることは難しいと思われます。


2、消費者による不動産の買い控え

(1)一般消費者の動向

中古物件の場合、新型コロナウイルスの感染等、衛生面を気にされてなかなか購入に繋がらないケースや外出自粛等もうけて、転居・引っ越し・内覧等を延期されている方も増加しています。

新築物件 においては、キッチン・洗面所・トイレなどの住宅設備が入ってこず、新居の完成時期が遅れるケースが相次いでいます。

といいますのも、TOTOやLIXIL等の大手住宅設備機器メーカーは、これらを中国で生産されており、新型コロナウイルスの影響で生産工場の停止や、稼働率の低下による入荷の遅れなどが発生しているためです。

新居の完成時期・転居時期が読めない新築住宅の購入には消極的にならざるを得ないかもしれません。

更にこのコロナによる休業要請等で解雇・減給の不安があることも、一般消費者は、住宅購入に消極的になる最も大きな要因と考えられます

(2)住宅ローンへの影響について

住宅ローンを組む際に銀行からの借り入れを行うと思いますが、新型コロナウイルスの影響で現在の住宅ローン利用者が減給や失業などにより、支払いが滞ってしまった場合に金融機関がそのリスクに対応するため、今後は住宅ローンの審査基準の厳格化や、金利を引き上げることになるかもしれません。

3.不動産投資・収益不動産への影響

(1)家賃値下げ・賃料回収困難

新型コロナウイルスによる休業要請・景気悪化を受けて、日雇い労働者・派遣社員等の収入減少や解雇等が急増しています。

入居者の収入減により、家賃の支払いが滞り、賃料回収が難しくなること、

賃料の値下げ交渉等が増加していること、

家主からの退去の申し入れ・明渡しにかかる裁判・強制執行費用等の 不動産投資家・収益不動産の家主の負担増加が予想されます。

(2)外国人入居者の減少

この新型コロナウイルスの水際対策としてなされた、外国人の入国制限を受けて、外国人入居者が激減し、退去・入居申込の取り消しも相次いでいます。

外国人入居者の多い収益不動産の所有者には大きな影響がでていることでしょう。

(3)収益不動産の価格下落?

政府では、賃料支払い猶予・減額・住居確保給付金等の様々な支援政策を行うものの、不動産収益悪化の影響は避けられないと思われます。

不動産収益悪化 すなわち、収益不動産の利回りが下がるため、それに相まってその収益不動産自体の価値(収益不動産の売却価格)も下落傾向になると考えられます。

また各金融機関の不動産融資が消極的になることが予想されるため、不動産投資家が、融資を利用して収益不動産購入するというケースが減少することも予想されています。

といいますのも、現在各金融機関では政府が打ち出したコロナ対策の緊急融資などの申し込みが殺到し、どの金融機関も投資用不動産への融資に手が回らなくなっています。

緊急性を有するコロナ対策の融資が落ち着くまでは、不動産融資は後回しになることが考えられます。

4、買い手は狙い時か?

新型コロナウイルスの影響を受けて、

売却できるのであれば、ローンの支払いが苦しく早く売ってしまいたいという人や景気悪化を懸念して早期の売却希望の方が今後増えるかもしれません。

そうなると、需要と供給のバランスから、市場価格より割安な物件が出回ることでしょう。

バブル経済の崩壊やリーマン・ショック、東日本大震災で不動産価格の落ち込んだ際には、

投資のチャンスと物件を買い漁って成功した投資家もたくさんいました。

現金での購入については、そういった意味ではこれまでの市場価格より安く買えるチャンスといえるかもしれません。

5、まとめ

今回は新型コロナウイルスの影響によって起こり得る今後の不動産事情についてまとめさせていただきました。

景気動向により、不動産市場には、大きな影響がもたらされることが往々にしてあります。

市場の変動があるとはいえ、何も動かないうちに、ローンや税金等の滞納による差し押さえ・競売等になってしまっては、不動産価格は市場価格の5~7割程度になってしまいかねません。

不動産売却や任意売却等を検討されておられる方は、お早めにご相談下さい。

一方、不動産の購入希望の方は、くれぐれも売主(現在の不動産所有者)の税金滞納による不動産の差し押さえ等がないか事前確認をするようご注意下さい。

弊社では、不動産登記件数年間1500件超の実績を踏まえて、名義変更・売買代金支払い当日又は、前日(法務局の閉庁後)に必ず登記情報を確認させていただき、不動産処分に支障が生じることがないかどうか確認を必ずさせて頂いております。

弊所にも既に、多くのご相談が寄せられており、、今後も更に増えると思われます。当ブログをお読みの方の中で現在お悩みの方がいらっしゃいましたら、弊所までご連絡ください。

司法書士法人やなぎ総合法務事務所