やなぎ総合法務事務所BLOG

2018年7月10日 火曜日

銀行の相続手続きってご存知ですか?【詳しく解説】

相続が発生した場合、遺族としては悲しいにふける時間もなく、やらなければならないことが山積みです。
葬儀手配や法要から始まり、死亡保険金の受取りや役所・光熱費等の支払い手続きの名義変更等々人によっては、50を超える手続きがある場合もあります。
その中でも、特に大変で関心が高いのが、銀行の預金口座ではないでしょうか。
銀行等金融機関では、名義人の死亡が判明したら預金口座は凍結され、相続による手続きを行わなければ出金・払い戻し・解約等はできません。
これにかかる時間が長くなればなるほど、困られる方も多いと思います。
相続人様に代わり銀行口座の相続手続きのお手伝いをすることも、司法書士業務の1つです。
今回は、銀行口座の相続手続きについてご紹介いたします。

銀行口座の相続手続き この銀行の相続手続きのためには、大まかに以下の各作業が必要になります。

① 相続発生の旨の連絡(亡くなられた方の氏名、住所、生年月日、相続発生日、支店名、口座番号)
② 銀行の相続手続き書類の受取
③ 戸籍等の収集
④ 預金口座の照会・残高証明書の発行(預金口座が分からない場合や、相続税申告を要する場合)
⑤ 遺言の有無の確認、遺産分割協議書の作成(遺産分割協議後には、こちらが必要となります)
⑥ 各金融機関への申出及び必要書類の準備・提出
⑦ 払い戻し・名義変更手続き

各金融機関毎の相続手続きの特色
 どの金融機関も相続手続きのための必要書類や手続きは、似たようなものでして、

1. 原則 被相続人様の出生から死亡までの戸籍、及び相続人様の戸籍
2. 遺産分割協議書や遺言書の原本
3. 相続人様の印鑑証明書
4. 被相続人様の通帳、キャッシュカード(こちらは紛失されておられる場合は、その旨の銀行所定用紙による届出を行うことがほとんどです) 等が必要になります。
  しかし、金融機関によって戸籍や印鑑証明書の発行日からの有効期限(3か月以内のものや、6ヶ月以内が変わってまいりますので、その都度金融機関に有効期限を確認すれば確実です。
  これらの中でも特徴的な金融機関の手続きの要点をいくつかまとめてみたいと思います。


1. ゆうちょ銀行の場合 
ゆうちょ銀行の貯金の相続手続は、他の銀行と手続が多少異なる点があります。 一番大きな相違点は、相続手続は、貯金事務センターが一括して行う為、各支店の窓口では、手続きの取り次ぎまでしか出来ないという点です。 しかし、貯金残高が60万円未満の場合には、一定の条件がありますが、支店での扱いが可能で、書類さえ整っていれば、1回の来店で全て完了します。

【ゆうちょ銀行の貯金の相続手続きの流れ】
① 相続発生の連絡・相続確認表の受け取り
口座の名義人がお亡くなりになった場合、最寄りのゆうちょ銀行で、相続が発生した旨を伝えると、「相続確認表」が頂けます。それに必要事項を記入して最寄りのゆう著銀行へ提出します。 ※この時、他の銀行の場合、氏名・生年月日を伝えると、他口座の名寄せを行ってくれる場合もありますが、ゆうちょ銀行の場合、支店での名寄せは出来ません。 被相続人の口座等が不明な場合は、まず口座の有無の確認をして、その次に残高証明書を取得するという2段階を経て、預金残高が分かりますので、各々1~2週間の時間を要し、これだけでも1か月ほどの時間が必要となることがあります。 ゆうちょ銀行のHP上でダウンロードした相続確認表を持参すると、窓口で追記させられる箇所がある為、時間にゆとりがある方は、ゆうちょ銀行の窓口で相続確認表を受け取った方が良いかも知れません。

② 相続の必要書類の受け取り
「相続確認表」に必要事項を記入し最寄りの郵便局に提出後、1~2週間程度で貯金事務セ ンターから書類が送られてきますので、各書類に記入・押印をします。 ゆうちょ銀行の貯金の相続手続については、大きく分けて次の2つの方法があります。
【払戻手続】
貯金を解約して、現金(振込)によって支払を受ける手続

【名義変更手続き】 
貯金の名義人を、被相続人から相続人に変更する手続 ※主に定期貯金等で利率が高く払戻を行うのが損となるケースで名義変更を行います。 払戻と名義変更は、全く異なる手続ですので、どちらの手続きをとるのか、予め検討が必要です。必要書類も少し異なりますので、注意が必要です。

③ 必要書類を提出し、払戻し・名義変更手続きを行います。 以下が一般的な必要書類となります。
【払戻手続】
・相続請求書(相続人全員の署名・実印で押印)
・その他貯金事務センターから送られた書類
・被相続人の出生から死亡までの戸籍  
※ゆうちょ銀行の場合、厳密には、出生までの戸籍は求められません。
・相続人全員の戸籍
・相続人全員の印鑑証明書(3か月以内)
・被相続人の通帳及びカード
・相続人代表者の通帳
・相続人代表者の実印
・相続人代表者の免許証等本人確認書類

【名義変更】
・遺産分割協議書(相続人全員の署名・実印で押印)
・相続請求書
・その他貯金事務センターから送られた書類
・被相続人の出生から死亡までの戸籍  ※ゆうちょ銀行の場合、厳密には、出生までの戸籍は求められません。
・相続人全員の戸籍
・相続人全員の印鑑証明書(3か月以内)
・被相続人の通帳及びカード
・名義変更を受ける相続人の実印及び銀行印
・名義変更を受ける相続人の免許証等本人確認書類

2. 三井住友銀行の場合
三井住友銀行も基本的に他の銀行と同じ相続手続きを踏むことになり、手続きに大きな違いはありません。ほとんどのメガバンクは、手元にある預金通帳やキャッシュカードを元に、窓口の端末で、被相続人の口座を名寄してくれますので、他の支店の口座が判明する事も良くあります。 三井住友銀行の場合、相続手続を担当してくれる方が支店にいる事が多く、手続きはとてもスムーズですが、担当者の手が空いていない場合には、待たされる事がありますので、時間にゆとりを持って、銀行に行って下さい。

【三井住友銀行の手続きの流れ】
① 相続発生の連絡・相続に関する依頼書の交付を受けます。
三井住友銀行の場合、最寄の支店窓口に行くかお電話で相続の発生の旨を伝えると、「相続預金の支払手続等に関するご案内」という案内を受け取ります。 ただし、預金口座等が分からない場合や相続税申告を要する場合には、直接最寄の支店窓口に行って名寄せ・残高証明書の発行をしてもらう必要があります。

② 相続に関する依頼書 その他必要書類の提出
「相続に関する依頼書」に必要事項を記入し、原則取引窓口(遠方等行く事が出来ない場合は本支店にて手続き可能。ただし、貸金庫等がある場合には、取引窓口で手続きが必要)に提出します。 その後、上記共通の必要書類と預金等の相続人手続きをされる代表者の方(取得される方)の実印を持参します。 手続き書類の審査が行われ、書類に不備がなければ、約1~2週間程度で預金が払い戻し・解約が可能となります。※この時、被相続人の口座等が不明な場合は、残高証明を取得する事により、口座を調査する事も可能です。

③ 必要書類を提出し、払戻・名義変更手続きを行います。
払戻手続は約1~2週間で手続きが完了し、その後、通帳未記帳分の取引明細や、最終的な解約金の計算書が送られてきます。

【払戻手続】
・相続に関する依頼書(相続人全員の署名・実印で押印)
・被相続人の出生から死亡までの戸籍
・相続人全員の戸籍(1年以内)
・相続人全員の印鑑証明書(3か月以内)
・被相続人の通帳及びカード
・相続人代表者の通帳
・相続人代表者の実印
・相続人代表者の免許証等本人確認書類

【名義変更】
・遺産分割協議書(相続人全員の署名・実印で押印)
・相続に関する依頼書
・被相続人の出生から死亡までの戸籍
・相続人全員の戸籍(1年以内)
・相続人全員の印鑑証明書(3か月以内)
・被相続人の通帳及びカード
・名義変更を受ける相続人の実印及び銀行印
・名義変更を受ける相続人の免許証等本人確認書類

3. 三菱UFJ銀行の場合

三菱UFJ銀行も基本的に他の銀行と同じ相続手続きを踏むことになり、手続きに大きな違いはありません。違いというと、各支店ごとに相続手続き専用のテレビ電話が置かれており、相続センターとテレビ電話で会話をしながら流れを確認できるというところです。

① 相続の発生を連絡
お近くの支店に出向きます。亡くなられた方(被相続人)の利用の有無に関わらず、どの支店でも大丈夫です。ただ、実務的には相続税申告の際に必要となる「残高証明書」や「既経過利息計算書」の取得もかねて、生前に利用されていた支店で手続きをする場合が多いです。 三菱東京UFJ銀行の場合は他行とは違い、各支店ごとに相続手続き専用のテレビ電話が置かれており、相続センターとテレビ電話で会話をしながら流れを確認します。テレビ電話での説明後、支店で相続手続に必要な書類一式を受取ります。

② 相続届とその他必要書類の提出
銀行所定の用紙の「相続届け」に必要事項を記入します。 なお、「相続届け」には実印での押印が必要となります。その他書類は、他の金融機関と同 様です。

 ③ 必要書類を提出し、払戻・名義変更手続きを行います。
提出書類を相続センターで確認して問題がなければ、概ね10日後程度で「相続届け」で指定 した口座に振り込まれます。その後、通帳未記帳分の取引明細や、最終的な解約金の計算書が送られてきます。


4. 信用金庫・信用組合・JA 等の場合

手続き書類等は、前記のメガバンクとほとんど変わりません。 ただし、多くのメガバンク等では、他支店でも相続手続きを行ってもらうことが可能ですが、 信用金庫・信用組合・農協(JA)等では、直接預金口座保有の支店でなければ手続きができないことが多いため、注意が必要です。 また、通常こういった金融機関で預金口座をお持ちの場合は、出資金等をお持ちですので、その払戻手続きや、未受領の配当金の請求手続きも必要になります。 出資金や配当等については、多くの金融機関では決算月の後に支払われる形になりますので、預金の払い戻しと同時に行われるわけではありません。 その他、保険(JA共済)等に加入している方は、別途、保険手続き等が必要になります。   


5. まとめ
こういった金融機関の相続手続き等の煩雑な各作業は、その道のプロ専門家に任せる方法もあります。
不動産名義変更等をする場合、多くの方が司法書士に登記の依頼をされるかと思いますが、 登記名義の変更を依頼した場合には、多くの銀行手続き書類が重なってきます。

□平日は仕事で時間が取れなく、金融機関や役所に行けない。
□自分で戸籍を収集してみたが、揃っていないといわれて何回も役所に行かないといけなくなった
□書類の書き方が分からない
□面倒な手続きはする時間がない

こういった方は、遺産整理業務ができる専門家にご相談下さい。 弊所では、相続専門部門にて多くの遺産整理業務のご依頼をいただいておりますので、 スムーズかつ早急なお手続きをさせて頂きます。


投稿者 やなぎ司法書士事務所

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